気づけば3時。

前回から結構空きましたが、

いろんなことがありました。

無事初号を迎えられ、朝まで飲み倒しました。

帰りのタクシーから見えた、朝の薄青い空と真っ白な月は一生忘れません。

賛否両論、傷つきながらも、あたりまえだと。

前作のときも、初号のようなもの、のときはボロカスに叩かれて悔しさのあまり泣きました。

それなのに、多くの人に届いた。

わからないもんだ。


初号ロスというか、燃え尽きてしまって

それから数日はとてつもない虚無感に苛まれてどうにかなってしまいそうだった。

思考もネガティブになっていって、なにもかもがうまくゆかない気がした。

さみしさを埋めるためにいろんな人と飲みにいったが、酒はさみしさを倍増させるだけだった。

次の作品のキャスティングも不穏な空気を醸し出していて、路頭に迷いそうだった。

それを師匠に電話で相談したら、「とにかく話せ、話さないことには何にもならない。おまえはもう大人なんだ。監督なんだ。作品に遠慮をするな。ワガママを言え。それで決裂しても仕方ない。でもおまえがこの先大きくなったらそいつはまた戻ってくる。話せ」と。

わたしはそれから、とりあえず一度話させてくださいとお願いし数日後に会った。そしたらすんなり快諾だった。

とある一点が心配なだけだったようだった。

本もこの方向性で良いと。

単純なわたしは、目の前の霧が一気に晴れたような気になった。


キャスティングというのは作品にとって最重要なのはもちろん、わたし個人にとってもとても重要で、

「その人」だからがんばれるし、やりきれる、そういう部分がある。

それで失敗したこともあれば、とてつもないパワーを生んだこともある。

だから、お願いしたい人が決まったというだけで、作品をつくるパワーが、今までの数倍みなぎってきたのである。


それからの数日間は働いて寝て働いて寝てを繰り返し、たまに飲みにでかけた。


あしたは、大事な人に会いにいって、

それからまたのむ。

のまないとちょっと、孤独に耐えかねるのだ。最近のわたしは。


さ、3時もまわったし、寝ましょうか。